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フィールドマナー

 


『野鳥』2001年7月号より

考えよう!ひろめよう!フィールドマナー   その10 撮影前には下調べ

 野鳥の写真撮影は、その種や時期、場所によっては悪影響を及ぼします。今回はまず、新しく変えた標語の写真撮影の部分について解説します。


き:気をつけよう、写真、給餌、人への迷惑
    (これまでの標語は「着るものにも一工夫」)

  撮影が、野生生物や周囲の自然に悪影響を及ぼす場合もあるので、対象の生物や周囲の環境をよく理解した上で影響がないようつとめましょう。餌を与える行為も、カラスやハトのように人の生活と軋轢が生じている生物、生態系に影響を与えている移入種、水質悪化が指摘されている場所などでは控える必要があります。また、写真撮影や給餌、観察が地元の人や周囲の人に誤解やストレスを与える場合もあるので、十分な配慮をしましょう。

●増えてきた撮影の問題
会にはかねてから、特に子育て中の野鳥、警戒心が強い猛禽類や希少種などの写真撮影について危惧する意見や実際のトラブル情報が多く寄せられおり、年々増えています。撮影のために巣に接近しすぎたり、近くで長時間ねばったりなどの行為によって、繁殖を放棄したイヌワシやシマフクロウの事例も聞いたことがありますし、エトピリカでも営巣への影響が懸念されています(2001年6月号38頁参照)。また、「巣立ちの瞬間」などの映像がテレビで紹介されることがありますが、撮影の影響で巣立ちが早まってはいないか、親鳥による給餌への影響はないかなど、心配されることが少なくありません。

●撮影のプラス面
野鳥の種の生息確認は、以前は採集や標本によっていましたが、写真記録が採用されるようになり、鳥の命を奪わずにすむようになりました。また、近年では素晴らしい写真集や報道が人々の野鳥への関心や理解を喚起してきたという側面もありますし、撮影映像によって野鳥の生態が解明され、保護が進むこともあります。撮影のプラス面を生かし、マイナス面を減らすにはどうしたらよいでしょうか?

●相手をよく知ろう
野鳥を脅かさずに撮影するためには、「どんなことが、どの程度影響するのか」など、まず撮影対象となる野鳥のことをよく知ることが必要です。逆に言えば、生態をよく知らないのなら撮影は控えるべきです。特に、ヒナの餓死などの取り返しがつかない事態が懸念される繁殖期や希少種についてはより慎重でなければなりません。たとえ野鳥をよく知っている場合でも、どの程度なら撮影してもよいかは、一概に判断できません。例えば、人に接近して繁殖するツバメでも、雌雄、個体、繁殖の段階などによって、人への警戒の度合いが違います。対象とする個体の警戒心の強さや、それに与えるであろう影響の大きさは、継続した観察を行うなどしなければ分からないでしょう。撮影を始める前に、充分な下調べや観察を行うよう心がけてはいかがでしょうか。そうすれば、野鳥に与える影響を軽減できると同時に、撮影の際に参考になる有益な観察事例も得られ、撮影者にとっての利点もあるのではないでしょうか。

 

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