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文・園部浩一郎
絵・谷口高司 |
北海道へ探鳥旅行の行き帰りに、釧路航路や苫小牧航路のフェリーを利用するバードウォッチャーが増えています。いうまでもなく船上からアホウドリ、ミズナギドリ、ウミツバメ、ヒレアシシギ、トウゾクカモメ、カモメ、ウミスズメなどの仲間が楽しめるからです。今回はこの中から、トウゾクカモメ類4種の見分け方の基本的なことについてご紹介することにします。
オオトウゾクカモメ(Stercorarius skua 全長53cm、翼開長127cm)は、オオセグロカモメよりひと回り小さく、淡色・中間・暗色の3つの型があります(さらにその中間的な色彩の個体もいます)。翼の上下面に、初列風切羽基部の白斑が目立ちます。ハイイロミズナギドリやハシボソミズナギドリなどの群れと行動を共にしていることが多い、ということです。なお、日本近海で観察されるこの鳥の繁殖地は南極大陸で、大西洋に分布するオオトウゾクカモメとは別種として扱う学者もいます。その場合は、ナンキョクオオトウゾクカモメ(種小名は
maccormicki)という種名になります。
クロトウゾクカモメ(S. parasiticus 全長45cm、翼開長117cm)は、ほぼカモメ大で、淡色・中間・暗色の3つの型があります。2枚の中央尾羽が約10cm突き出していて、先がとがっています。北極圏に繁殖するトウゾク、クロ、シロハラの3種のトウゾクカモメ類中でもっとも飛翔力が優れているとされます。
トウゾクカモメ(S. pomarinus 全長56cm、翼開長124cm)は、ほぼウミネコ大で、淡色型と暗色型があります(その比率は20対1)。2枚の中央尾羽が長くて先端が丸みをおび、ねじれています(飛翔時には1枚に見える)。長い特徴ある尾羽が欠落している場合、幅の広い翼、しま模様のある幅広い胸のバンド、翼の白斑がより大きな個体もいる、などの点が他種との見分けのヒントにもなりますが、識別が難しいことが多いようです。
シロハラトウゾクカモメ(S. longicaudus 全長54cm、翼開長111cm)は、淡色・中間・暗色の3つの型があります。この仲間の中ではもっとも体が小さいのですが、2枚の中央尾羽が著しく長い(15〜25cm)ため、全長ではトウゾクカモメと同じくらいになります。クロトウゾクカモメよりも体が小さく、翼の幅も狭いのですが、見分けには十分な注意が必要です。翼の上面から見たときに、外側初列風切羽の羽軸が2本しか白くないため、他のトウゾクカモメ類のように、翼上面におおきな白斑はありません。
この仲間は、中央尾羽がない個体など見分けられない場合があり、注意が必要です。 |

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