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文・園部浩一郎
絵・谷口高司 |
8月になると、各地の干潟や湿地にはシギ・チドリがもう渡って来ています。炎天下の干潟から聞こえてくるチョーチョーチョー、ピューイというシギの涼しげな声は、早い秋の訪れをちょっぴり伝えてくれるかのようです。
今回は、オオハシシギ類3種の見分け方をご紹介します。
オオハシシギ(全長27〜30cm)、アメリカオオハシシギ(全長25〜29cm)、シベリアオオハシシギ(全長34〜36cm)の3種の内、シベリアオオハシシギは、黒くて太めのくちばし、黒くて長い足などで、他の2種との見分けは比較的容易です。よく似たオオソリハシシギとは、オオソリハシシギの方が大きくて足が短いこと、くちばしがやや上にそり、基半部が肉色をしていることで、オグロシギとは、オグロシギの方が大きいこと、飛翔時、白い翼帯、黒い尾に白い上尾筒がよく目立つことで見分けられます。シベリアオオハシシギは、日本では1972年5月、青森県六ヶ所村で故高野伸二、古川博両氏により初めて記録され、以降、数の少ない旅鳥として全国で記録があります。
アメリカオオハシシギは、北米大陸に分布する鳥ですが、日本では1982年9月、神奈川県小田原市で室伏友三、中村一恵両氏により記録された1例があるだけです。オオハシシギとの見分け方が、なかなかやっかいな種です。
アメリカオオハシシギとオオハシシギの夏羽同士では、アメリカオオハシシギは普通腹から下尾筒が白っぽいが、オオハシシギでは下尾筒まで赤色なこと、下面がアメリカオオハシシギではやや薄いオレンジがかった赤だが、オオハシシギでは濃い赤褐色なことが異なりますが、見分けには十分な注意が必要です。冬羽では、オオハシシギの方が上面と胸はやや暗色ですが、通常では見分けはなかなか困難です。幼鳥羽では、アメリカオオハシシギの方が全体に褐色味が強いのですが、肩羽および三列風切羽の模様が、両種で下の絵のように異なる点がはっきり見えれば識別は確実です。
なお、夏・冬・幼鳥羽に共通して、尾羽の黒白の横縞が、オオハシシギでは黒の方が白より幅広のため尾が黒っぽく見えるのに対し、アメリカオオハシシギでは逆に白の方が幅広のため淡色に見えるとのことですが、アメリカオオハシシギの黒白のパターンは変化に富んでおり、この点はあくまでも両種の見分け方の補助的手段として考えたほうがよさそうです。
これに対して、鳴き声は、アメリカオオハシシギではトゥトゥトゥ、オオハシシギではケーッと明らかに異なり、両種の見分け方には役立ちそうです。
この秋、オオハシシギ類にご注目を! |

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