野鳥を楽しむポータルサイト BIRD FAN
HOME > より詳しい見分け方 > 野鳥識別ノート > 各回

より詳しい見分け方

 
文・園部浩一郎
絵・谷口高司

今回は、ユリカモメとその類似種、そしてアメリカズグロカモメ、ハシボソカモメの合わせて5種について、成鳥冬羽の見分け方をご紹介します。

ユリカモメ(全長40cm)冬羽は、白い頭部の目の後ろに黒斑があること、嘴と足が赤いこと(嘴の先端が黒いものもいる)、飛翔時、翼上面では、初列風切の先端が黒線となってつながっていること(静止時も初列風切の先端は一様に黒色)、翼下面では、初列風切が外側数枚を除いて黒いこと、などが主な特徴となっています。

西日本で、比較的よく見られるズグロカモメ(全長32.5cm)冬羽は、白い頭部の目の後ろに黒斑がある点はユリカモメと同じですが、嘴が黒くて短いこと、足が暗赤色なこと、飛翔時、翼上面では初列風切の先端に小白点があるため、ユリカモメのように黒い線にならずに、小黒斑が点状になること(静止時も、初列風切の黒い先端に白い縁どりがある)、翼下面では初列風切の黒色部が小さいこと、体がユリカモメより一回り以上小さいこと、などでユリカモメと見分けられます。また干潟の上を飛びながらカニなどの獲物を見つけると、突然舞い降りる動作もかなり特徴的です。ユリカモメよりも早い時期に夏羽に換羽します。

ハシボソカモメ(全長42cm)は、福岡市で1984年2月4日、吉兼隆さん(会員)らによって日本で初めて記録され、さらに翌年の1985年1月26日にも同所で1羽が観察されました。本種はパキスタン、西シベリアが繁殖の東限とされていますが、最近タイでも8例の冬の記録があり、さらに東に未知の繁殖地があるのでは、ともいわれています。本種冬羽では、白い頭部の目の後ろに、ユリカモメより淡い暗色斑があること、嘴が暗赤色でユリカモメよりも細長いこと、白色の紅彩に赤いアイリングがあること、おでこが直線的なこと、飛翔時翼下面では初列風切の外側の白色部が翼の前縁付近まで白いこと、などでユリカモメと見分けられます。


アメリカズグロカモメ(全長35cm)冬羽は、後頭部の異色部が特徴的なカモメです。この他、目の周りに白いリングがあること、飛翔時、翼上面に白い後縁がはっきり出ること、初列風切先端の黒と白のパターンなどで、他のカモメと容易に見分けることができます。本種は北米大陸中央部で繁殖するカモメで、京都市で1984年1月8日、大槻史郎さん(会員)によって日本で初めて記録されました。飛翔力の強いカモメのこととはいえ、よくぞ日本まで渡ってきたというところです。

ボナパルトカモメ(全長35cm)は、カナダから西はアラスカ半島にかけて繁殖するカモメ(針葉樹林の樹上に常巣する!)で、日本未記録ですが、今後、前種よりも日本に出現する可能性は高そうです。赤い足がユリカモメよりやや短いこと、黒い嘴がズグロカモメよりやや長いこと(基部が淡色のものもいる)、飛翔時、翼下面では初列風切の外側と先端が黒線となって見えるほかは白色なこと、が特徴です。

今回は成鳥冬羽のユリカモメとその類似種の見分け方についてご紹介しましたが、幼鳥や若鳥、夏羽の場合はどうでしょうか。さらに、オオセグロカモメとセグロカモメの幼鳥同士の見分け方はあるのでしょうか。とくに後者について、観察記録や写真をお持ちの方、ぜひ情報をお寄せください。
ページトップへ
アカコッコからの手紙 保護区パトロール日誌 季節の野鳥 フォトギャラリー ライブカメラ 動画ギャラリー よくある質問と回答 野鳥ことば事典 参考となる図書・資料 当会へのお問い合わせ ご入会 ご寄付 ネットショッピング 財団法人 日本野鳥の会とは 個人情報の取扱いについて リンクについて サイトマップ 野鳥ジグソーパズル 4コマまんが 野鳥にまつわるアレやコレ 野鳥クイズ 野鳥神経衰弱ゲーム