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より詳しい見分け方

 
文・園部浩一郎
絵・谷口高司

今回は、ムネアカタヒバリとセジロタヒバリの見分け方をご紹介します。

ムネアカタヒバリの夏羽(とくに雄成鳥)では、顔から胸にかけてのレンガ色によって他のタヒバリ類との見分けは容易です。冬羽や若鳥などでレンガ色のまったくない個体の場合は、セジロタヒバリとの見分けに十分な注意を要します(タヒバリとの見分け方は、「フィールドガイド日本の野鳥」等をご参照ください)。

セジロタヒバリは、静岡県、北硫黄島、石垣島、西表島での記録がありますが、最近、秋の渡りの時期に石川県や鹿児島県でも確認されているようです。さらに1985年5月22日、石川県舳倉島において、天野重豊さん(本会石川支部)によって1羽が写真撮影されています。日本では、これが野外での初めての写真撮影記録であると思われます。

ムネアカタヒバリ冬羽(下の図は、胸にややレンガ色の残る個体ですが、レンガ色のまったくない個体もいます)とセジロタヒバリ(夏冬の両羽および幼鳥羽では大きな違いはありません)の野外で役立つと思われる主な識別ポイントは次のとおりです。


ムネアカタヒバリでは三列風切と初列風切の長さはほぼ同じですが(ただし、三列風切が摩耗している個体はご注意を!)、セジロタヒバリでは三列風切のほうが約1cm短いこと。目先の色がムネアカタヒバリでは淡色ですが、セジロタヒバリでは黒褐色なこと。頬線がムネアカタヒバリでは太い黒褐色ですが、セジロタヒバリでは淡いこと。顎線がムネアカタヒバリでははっきりしていますが、セジロタヒバリでは不明瞭もしくはまったくないこと。鳴き声がムネアカタヒバリでは軟らかいが高いツィーですが、セジロタヒバリでは硬いピッという声であるといわれている(B・キング氏による)こと。などですが、両種の野外での識別には十分な注意が必要です。

セジロタヒバリの名前の由来となった背中の白い縦すじは、必ずしも明瞭でない場合もあるようですし、ムネアカタヒバリの冬羽では背中にバフ色の縦すじが生じるので、背中に白い(あるいは白っぽい)縦すじがあるかないかだけで、両種を識別することは困難と思われます。

前述の天野さんのセジロタヒバリの約30分間の観察例では、地上で採餌をしたほか、3〜4回にわたって枯れ草に止まったそうです。また残念ながら1回も鳴かなかったとのことです。

セジロタヒバリの背中の白い縦すじや鳴き声の観察例をお持ちの方は、ぜひお知らせください。

セジロタヒバリの繁殖分布から考えると、西日本を中心に春秋の渡りの時期に少数が渡来している可能性も十分考えられます。タヒバリ類にもご注目を!


セジロタヒバリ[1985.5.22 石川県舳倉島 天野重豊撮影]

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