野鳥を楽しむポータルサイト BIRD FAN
HOME > より詳しい見分け方 > 野鳥識別ノート > 各回

より詳しい見分け方

 
文・園部浩一郎
絵・谷口高司

今回は、ヒバリシギとアメリカヒバリシギの見分け方について、「British Birds」や「American Birds」誌上に、掲載された記事をもとにして、ご紹介することにします。この2種は同種の別亜種として扱われることがありますが、ここでは別種として扱います。

ヒバリシギ(全長14.5cm)は、中央シベリアからカムチャツカ半島、千島列島にかけて繁殖し、東南アジアからオーストラリアにかけて越冬、日本では旅鳥として春秋に通過する鳥で、主に内陸の湿地や水田で見られます。

アメリカヒバリシギ(全長14.5cm)は、北アメリカ大陸北部で繁殖し、同大陸南部から南アメリカにかけて越冬し、日本では迷鳥として記録される鳥で、ヒバリシギと同じような環境で見られます。

トウネン、ヒメハマシギなどオバシギ属の小型シギ類の中で、足と足指が黄色(ないしは淡オリーブ緑色)なのは、この2種とオジロトウネンの3種だけです。湿地で見ることが多いだけに、泥で汚れている足の色には注意する必要があります。またオジロトウネンの見分け方は比較的容易なので、図鑑を参照してください。


夏羽・冬羽・幼鳥羽の各羽に共通する両種の見分け方の一番のポイントは、顔から頭部にかけてのパターンの違いです。ヒバリシギは幅が広くはっきりした左右の眉斑が、額の淡褐色部で仕切られるため、上嘴に接していません。アメリカヒバリシギでは、ヒバリシギよりは目立たない左右の眉斑が、額の部分でつながるため、上嘴に接しています。この特徴は幼鳥羽でもっともはっきりしていますが、アメリカヒバリシギの夏羽では、額に黒褐色の小斑が密にあることがあります。この他の各羽に共通する見分け方のポイントは、ヒバリシギでは嘴はほとんどまっすぐなこと(アメリカヒバリシギでは嘴全体がゆるく下にカーブしていて、特に下嘴のカーブがはっきりしている)、ヒバリシギでは下嘴の基部(時には上嘴も)が淡黄色であること、ヒバリシギでは足指(特に中指)がかなり長いこと、などがあります。

以上の各羽に共通する見分け方のポイントのほかに、夏羽の場合、ヒバリシギの方が上面の赤褐色味が強いこと、ヒバリシギの頭側部には細い白色の線があること、ヒバリシギでは胸の中央部の斑が通常は明瞭でありませんが、アメリカヒバリシギでは胸の中央部にも斑が明瞭にあること、などが異なります。

冬羽の場合、ヒバリシギでは上面(肩羽と雨覆羽)の各羽は、幅広の暗色の軸斑に淡色の羽縁がありますが、アメリカヒバリシギでは暗色の細い軸斑があるだけなので、遠目では、オジロトウネン冬羽に似て見えることがあります。しかし、オジロトウネン冬羽では上面がほとんど一様に見えること、白い眉斑が目の前だけにしかないことで見分けられます。

幼鳥羽では、ヒバリシギの方が胸の斑が密にあり、しばしば胸の中央でつながること、ヒバリシギでは雨覆羽の黒褐色の軸斑が羽の先端までつきぬけるが、アメリカヒバリシギではつきぬけないこと、などが異なります。
ページトップへ
アカコッコからの手紙 保護区パトロール日誌 季節の野鳥 フォトギャラリー ライブカメラ 動画ギャラリー よくある質問と回答 野鳥ことば事典 参考となる図書・資料 当会へのお問い合わせ ご入会 ご寄付 ネットショッピング 財団法人 日本野鳥の会とは 個人情報の取扱いについて リンクについて サイトマップ 野鳥ジグソーパズル 4コマまんが 野鳥にまつわるアレやコレ 野鳥クイズ 野鳥神経衰弱ゲーム