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より詳しい見分け方

 
文・園部浩一郎
絵・谷口高司

今回は、日本新記録の鳥と日本で記録される可能性のある鳥のご紹介。
1984年5月、山口県見島で記録されたムジセッカ(Phylloscopus fuscatus)は、続いて10月に石川県舳倉島でも観察されました。本種は、サハリン、沿海州、中国東北部など日本周辺でも繁殖し、台湾、中国南部、東南アジアで越冬をしています。また類似種のカラフトムジセッカ(P.schwarzi)も、サハリン、沿海州、北朝鮮など日本周辺でも繁殖し、中国南部から東南アジアにかけて越冬する鳥で、1984年10月には、舳倉島で本種と思われる鳥が観察されています。

両種とも「セッカ」という名前がつけられていますが、ムシクイの仲間です。ウグイスのようにヤブの中を好み、目立たない鳥であるだけに、分布から考えると両種とも、とくに九州・沖縄地方や日本海側の島々では、春秋の渡りの季節に通過、そして、とくにムジセッカは、少数が沖縄県で越冬している可能性が大いにあります。

この両種と日本で記録のある他の類似種との見分けは、はっきりとした白っぽい眉斑と黒褐色の過眼線があること、翼帯がまったくないことでできますが、比較的体の色が似ているエゾムシクイ、シマセンニュウやエゾセンニュウとの見分けには、注意を要します。

さて、次にムジセッカとカラフトムジセッカの見分けかたですが、主に眉斑の色、くちばしの太さ、足の太さ、目の大きさ、地鳴きの違いに注目すると良いでしょう。


ムジセッカ(全長11cm)は、上面が暗色のムシクイです。眉斑は前半部が白く後半部が淡赤褐色なこと、くちばしは他のムシクイ類同様細いこと、地鳴きは「チャッ」という声であることが、主な特徴です。越冬地での生息環境は、水辺に近い叢林、かん木林、丈の高い草原などで、翼や尾をぱっぱっと瞬間に開きながら下草の中を移動し、採餌のときには地面に降りることもあるようです。

カラフトムジセッカ(全長12.5cm)は、ムジセッカよりもひと回り大きい、ほぼセンダイムシクイ大のムシクイで、上面はオリーブ色を帯びています。眉斑は前半部がバフ色で太くて後半部が白色なこと(ムジセッカとはパターンが逆)、くちばしは他のムシクイ類と比べてはるかに太いこと、足が太く見えること、目がムシクイ類としては相当大きいこと、地鳴きは「ツィッ、ツィッ」とくり返して鳴くことが、主な特徴です。越冬地での生息環境は、林縁の茂った草むらなどで、下草の中を移動し、あまり姿を見せることはありません。

また、両種とも春と秋では、体色が若干異なります。

春秋の渡りの季節、あなたの家の庭にムジセッカやカラフトムジセッカが姿を現わすかもしれません。ご注意を!

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