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文・園部浩一郎
絵・谷口高司 |
今回はヤマシギとアマミヤマシギの見分け方です。
これまで、この両種の野外識別は難しいとされてきました。額がヤマシギでは灰色、アマミヤマシギでは褐色、そしてアマミヤマシギの体はオリーブ茶色を帯びている点が違うといわれていますが、野外で昼間じっくり見る機会がほとんどない種類だけに、微妙な体色の違いでの見分けには、かなり困難が伴います。
さて、この両種の頭頂部にある4つの黒い横斑に注目してみましょう。ヤマシギでは、額に近い1つめと2つめの横斑の横幅がほぼ同じですが、アマミヤマシギでは、1つめのほうが2つめの横斑よりもずっと横幅が狭く、しかも1つめの横斑の縁はかなりでこぼこしています。夏に奄美大島で観察した個体、アマミヤマシギとされる標本や写真について、私が見た限りでは、すべてこの特徴を備えていました。
また、両種の目の位置の違いについては、すでに志村英雄さん(千葉県支部)が千葉県支部報で指摘しているとおりです。ヤマシギの目が後方に位置していることはよく知られていますが、アマミヤマシギの目はヤマシギよりも、やや前方に位置しています。
この2つの点に注目すれば、薄暮時でも地上にいる個体ならば、両種の野外識別は可能であると思われます。両種の識別について、他の観察例をお持ちの方は、ぜひご教示ください。
アマミヤマシギは、奄美大島だけにすむ留鳥とされていましたが、1980年8月に沖縄本島で捕獲例があるほか、徳之島など奄美諸島にも生息するといわれています。また、冬期には奄美大島以南でヤマシギの記録もあるので、特に奄美大島以南でのヤマシギ類の観察にはご注意ください。
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