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寒さに負けない鳥たちに負けないよう、バードウォッチングしていますか? 前回は地球の生物の歴史や多様性のなかでほ乳類と鳥類の共通点を学びました。今月は「ヒト」と「鳥」の共通点を考えてみましょう。
早足はツグミ?

イラスト/小島早恵 |
ひなこ(以下ひ)芝生で群れているのは何かしら? スズメよりは大きいみたいだけど…。
安西(以下安)足を交互にして歩いているからムクドリのようだ。でも、その奧にいる1羽は違う動き方をしているよ。
ひムクドリサイズならツグミじゃない? ツグミならノコノコと歩くのではなくって、時々早足で移動するんだよね。今はぼーっとしているけど。
安「じーっ」としていても、「ぼーっ」としているわけじゃない。厳しい自然界でぼーっとしていたら生きのびられないでしょ。
ひそっか、立ち止まっている時は一生懸命食べ物を探してるんだね。あっ、今走ったからやっぱりツグミだよ。
安ツグミ科のアカハラやシロハラも同じような動き方だから、胸のまだら模様を確認した方がいいんじゃない?
ひ「アカハラたちは日陰者で、あまり明るいところには出てこない」って教えてもらったけど…。でも、念のため双眼鏡で見てみると…うん、まだらがあるからツグミで正解。そういえば最近、よく見かけるようになったわ。
安秋に渡ってきた頃は枝についていた木の実も、今はもう落ちているし、春が近づくにつれて主食のミミズや虫を食べるようにもなるから、地上で見られることが多くなる。
ヒトも鳥も消費者
ひ葉っぱがすっかり落ちて、見通しがよくなったってこともあるよね。
安ただ、沖縄のように落葉樹が少ない地域では事情は違う。
ひなるほど、一年中緑の木もあるわ。どうして葉を落とす木もあるのかしら?
安前回、「鳥とヒトは生物として近い」って話したでしょ。
ひえーっと、鳥も私たちも動物界の脊椎動物門の恒温動物で…学習能力があって、子どもを産みっぱなしにしないところが同じ。
安生きものの世界は大きく3つのグループに分けることができるんだ。動物界の生きものは「消費者」と呼ばれ、他に「生産者」と「分解者」というグループがある。
ひ自分で栄養をつくることができる植物は「生産者」で、私たち動物はほかの生物を食べて栄養を得るから「消費者」になるんでしょ。
安そう。そして菌類やバクテリアのような「分解者」が「生産者」である落ち葉や倒木、「消費者」の排泄物や死骸を土に戻して、それらは「生産者」の成長に使われて、と巡ってるわけ。
ひ地球のしくみって、もともと循環型なのね。
安葉っぱは太陽光線で光合成を行って栄養をつくるんだけど、落葉樹は秋冬の日差しが弱い時期には葉を落として光合成をお休みする作戦なんだ。
ひ秋に葉っぱを落とすのはそういうことだったのか。暖かい地域に多い常緑樹は冬でも葉っぱが働いてるってことね。
安もっと大事なことは、「生産者」がないと「消費者」は生きていけないし、「分解者」がいないと地球のしくみが続かないってこと。
ひでも、うちのお父さんはお肉ばっかり食べていて、野菜嫌いなんだけど…。
安野菜を食べなくたって、お父さんが好きなブタやウシは草を食べなきゃ育たないんだよ。
ヒトは鳥的?

私たちヒトも消費者で、動物界の約4万種の脊椎動物門の恒温動物というところまで鳥類と同じ。ただ、ヒトは昼に視覚中心に活動するなど、ほ乳類の中では例外的存在と言える。
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| イラスト/加藤明子 |
ひあっ、また、ツグミが走って何かを食べたみたい。
安ほらね、だから立ち止まっている時は目を凝らしてるんだよ。
ひ鳥って目がいいんだ。 安目が悪かったら、空を飛ぶなんてできない。色もよくわかるから、色のよくわからないほ乳類と違ってからだの色も模様もとりどりでしょ。
ひちょっと、待って。私たちはほ乳類なのに色がわかるじゃない。
安夜行性で嗅覚を発達させた多くのほ乳類の中で、昼行性で視覚を発達させ、さまざまな色を認識できるようになったヒトという種は例外と言えるんだよ。そうそう、ほ乳類の原則は一夫多妻でオスが子育てを手伝うのは少ないけど、鳥類では一夫一妻でオスも子育てを手伝うのが多いんだ。
ひ私たちって、鳥的なほ乳類って言えるんじゃない。
安古今東西、鳥が人に好かれてきた理由として、共通点が多く、共感しやすい動物ってことが言えるかもしれない。それに、近年は鳥の脳の研究も注目されてるんだ。
ひ脳の研究なら人間に近いチンパンジーなんじゃないの?
安鳥は視覚以外に、声によるコミュニケーションも発達させている。さえずりの学習のメカニズムを研究している人によると、人間の言語学習と共通点が多いそうだよ。
企画・文/安西英明(普及室) |
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