野鳥を楽しむポータルサイト BIRD FAN
HOME > 楽しみ方のヒント > ひなこのお散歩鳥講座 > ひなこのお散歩鳥講座 各回

バードウォッチングを始めよう

 
ひなこのお散歩鳥講座
NOTE77 9・10月 見上げてみよう、秋の空
食欲の秋、芸術の秋、渡りの秋です。探鳥会に行ったらタカの渡りが話題になっていました。ヒヨドリの渡りなら見たことあるけど、タカの渡りも身近で見られるのかしら?

旅の途中に出会うには

イラスト
イラスト/小島早恵
ひなこ(以下ひ)ピーヨ、ピーヨって、ヒヨドリがよく鳴くようになってきたよ。
安西(以下安)喚羽が完了してきた証だね(*1)
羽が抜け替わると、移動が始まるんでしょ。
ヒヨドリでは9月下旬から10月にかけて、南や西へ飛んでいく50〜200羽ほどの群れが見られるようになる。
空を見上げるのが楽しみになるわ。天気や時間は関係あるのかしら?
天気がいい日の朝に飛んでいくことが多いようだけど、時間は場所によって違うかも知れない。
夏鳥も東南アジアに渡っていく時期だよね。
夏鳥だけではなく、旅鳥も冬鳥も南を目指す時期と言えるけど、夜に渡る鳥が多いから、飛んでいくのはあまり見られない。
そのかわり、身近な緑地でも渡り途中に一休みしている夏鳥に出会うチャンスがあるんだよね。
一休みというより、昼間は栄養補給してることが多い。
キビタキやオオルリは、ミズキの木がポイントって教わったよ。
ミズキの実が黒く熟しているとエゾビタキも食べにやって来る。ほかにも街路樹や公園に毛虫がいるとツツドリが立ち寄ることがある。
ふーん、カッコウのなかまって毛虫が好きなのね。毛虫はいやだけど、ツツドリには会いたいなぁ。
ただ、春の渡りの時期と違ってさえずらないから、いると思って探さないと見つからないよ。
そうか、さえずりは繁殖期で終わっちゃうからね。ヒヨドリみたいに秋や冬でも良く鳴いてくれる鳥は見つけやすいけど。でも、もし姿を見つけてもカッコウやムシクイの仲間なんて似ているから、さえずってくれないと見分けられないんじゃない?
そうだね。キビタキやオオルリにしても、オスの成鳥が少ない(*2)から、姿から見分けるのは簡単ではない。まずはヒタキの仲間、ムシクイの仲間ってことがわかるのが先。

タカは大きくない

タカの仲間は昼に渡ってくのが見られるでしょ。この間の探鳥会で、いつタカの渡りを見に行こうかって相談していた人がいたよ。
両せい類やは虫類を食べるサシバとか、ハチを好むハチクマとか日本で冬を越せないタカは夏鳥だから秋に南下する。渡っていく姿が見られるし、渡りの名所ではまとまって見られるから人気があるんだ。まとまった数を期待しなければ、これからは身近でも可能性がある。
空を気にしていたいけど、タカって見分けは難しいんだよね。
遠くを飛んでいることが多いし、地味で似たのが多いから、すぐに種まで見分けようとは思わない方がいい。
それじゃあ、タカの仲間ってことはどこで見分けるの? 大きさ?
よく見られるタカでカラスより大きいのはトビくらい。タカの種まで見分けるなら、比較になる鳥ではカラスやハトが大事。
そういえば探鳥会で教えてもらったチョウゲンボウ(*3)はハトくらいだったわ。
あまり羽ばたかない飛び方をしていることと、小鳥やカモが警戒する場合(*4)はタカの可能性がある。
「トビか、トビ以外のタカの仲間か?」はカモを見てればわかるって聞いたことあるわ。
トビもタカの仲間だけど生きているものを襲うことが少ないから、カモたちはトビはあまり怖くないって学習しちゃうんじゃないかな。

飛び方で見分ける

あっ、あそこ、羽ばたかない飛び方してる! 今、パタパタって羽ばたいた後にすーってすべるように飛んでったけど…。
今のキジバトみたいにすーっていう飛び方されるとドキッってしちゃうんだ。
なんだ、キジバトだったのか。
ほら、あそこを飛んでいくカラスの翼の動きを見てごらん。翼を上下させる幅が大きいのを羽ばたきが深いという言い方をする。
カラスの羽ばたきって、カモメに似てない?
カラスやカモメは比較的深く、ゆっくり羽ばたく。ハトは深いけど早い、タカのなかまは浅くて早いというように羽ばたき方もポイントになる。
うーん、すぐにはわかりそうもないわ。
イラスト
秋に渡りが見られるサシバはカラスより翼が長い。
ハヤブサの仲間でカラス大ならハヤブサ、ハトより翼が細長く尾羽も長いのがチョウゲンボウ。
イラスト/加藤明子
飛び方や飛んでいる形で見分けるタカの仲間は、何度も何度も見て慣れないと難しい。でも、少しでもわかってくるとスリルがあるし、生態系の頂点にいるから数が少ないってことも魅力的。
タカがくらせるってことは豊かな自然の証だもんね。
まずはタカの仲間、次に比較的数が多いトビをわかるようになる、その次はハヤブサの仲間がわかるようになるってステップがお勧め。
それならわかるわ。飛んでる時に翼の先が尖って見えるのがハヤブサよ。
だけど風が強い時など、タカ科の鳥が翼をまげると先が尖って見えることもあるよ。
えーん、やっぱり何度も見ないと難しいわ。トビからわかるようになろうっと。

(*1) 7〜8月に繁殖期が終わると羽が抜け替わる喚羽期を迎え、その間は行動的でなくなる鳥が多い。戻る↑
(*2) 秋の渡りはその年に生まれた若い個体が多い。オスが派手な色彩になるのは翌年以降で、若いものはメスに似て地味なことが多く見分けが難しい。戻る↑
(*3) タカ目に分類される鳥にはタカやワシと名がつくタカ科のほか、チョウゲンボウやハヤブサなどのハヤブサ科がある。戻る↑
(*4) タカの接近に対して、小鳥は警戒の声を発したり、瞬時に隠れたりする。カモ類では首を傾けるようにして上空を気にしたり、飛び立つなどの反応が見られる。戻る↑

企画・文/安西英明(普及室)
ページトップへ
アカコッコからの手紙 保護区パトロール日誌 季節の野鳥 フォトギャラリー ライブカメラ 動画ギャラリー よくある質問と回答 野鳥ことば事典 参考となる図書・資料 当会へのお問い合わせ ご入会 ご寄付 ネットショッピング 財団法人 日本野鳥の会とは 個人情報の取扱いについて リンクについて サイトマップ 野鳥ジグソーパズル 4コマまんが 野鳥にまつわるアレやコレ 野鳥クイズ 野鳥神経衰弱ゲーム