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ホトトギスやメボソムシクイなど遅めの夏鳥もほぼ出そろう6月。身近な鳥たちでは早くも巣立ちの季節を迎え、そこかしこで親子が見られます。あなたはもう親子に気づきましたか?
子どもの声に要注意

イラスト/小島早恵 |
安西(以下安)おっ、カラスの子どもの声がする!
ひなこ(以下ひ)えー、わかんない。普通にカー、カーって聞こえるよ。
安ハシブトガラスの幼鳥の声は成鳥と比べると間が抜けた感じで、カーよりア〜て聞こえるはず。
ひあっ、今聞こえたわ。この、ちょっと情けないような声ね。どこで鳴いてるのかしら?
安あそこのクスノキの奧だと思う。巣があったから。
ひあら、このあたりはよく通ってたけれど、ぜんぜん気づかなかったわ。
安そういえば、ここのお父さんカラスはあまり人を気にしなかったなぁ。
ひ巣に近づくと騒ぐとは限らないのね。
安メスが卵を抱いている間、オスはなわばり防衛が役割になるんだけど、人が接近してもわりと平気なオスもいるんだ。
ひおおらかなのかしら、それとも気が小さいのか…?
安人が気にかけなければ大丈夫ってことを学習している、ベテランのペアなのかも知れない。巣も高い茂みの奧の、人がまず気づかないところでうまくつくっているようだし…。
ひ若いペアほど経験がないから、むやみに騒ぐってことはありそうね。
安それに経験がないと人に気づかれやすいところに巣をつくっちゃうこともあるんじゃないかな…、おっと、親鳥がエサやりに来た!
ひなんでわかるの? 子どもがよく鳴きだしたから?
安そう、親鳥にエサの催促をしているところだ。今に、親が子どもの口にエサをつっこむとアワワワって聞こえるよ。
ひあら、ホント! 声だけで何をしているかわかるなんてすごい。それにしてもこんな大きな声だしていいの?
安もう、巣立ちが近いってことさ。
ひうまく巣立つといいね。子どもが地面に落ちたりすると、親鳥がいかにベテランでも騒ぐでしょ。
安子どもを守るためには子どもに近づく人を攻撃する親鳥もいるからね。
ひカラスが怖い人は子どもの声を聞き分けられれば、注意ができていいかもしれないわ。

イラスト/加藤明子 |
コゲラの子ゲラ
安ところで、これまでにどんな親子に気がついた?
ひ連休の後にまずスズメの親子をみたわ。そしてシジュウカラ、カワラヒワでしょ、それから6月にはムクドリ、ツバメ、ヒヨドリ…。
安ずいぶんと親子がわかるようになったね。
ひやっぱり子どもの声を教えてもらったからかしら。スズメのシリッ、シリッ、シジュウカラのシーシーシー、ムクドリのキャッキャラキャッキャラとか。
安ヒヨドリの子どもはおとなよりも細い声を出すのはわかった?
ひまだ声だけでは難しいわ。でも、なんかボーっとしてるかなって思いながら見ていたら、翼バタバタの甘えのポーズで子どもがわかったよ。
安それなら、今聞こえた声はわかるかな?
ひこのキッ、キッって声? 安そう、たぶん、コゲラの子どもだよ。
ひあっ、サクラの幹にコゲラ発見。でも、ギーって声だよ。
安濁ってのばす声なら成鳥だ。もっとよく探してごらん。
ひあっちにもいた。あれっ、こっちの木にも…3羽か4羽いるんじゃない?
安子育てシーズン中に2羽ならペアかも知れないけど…。
ひ3羽以上でいるから親子かしら? でも、大きさは変わらないようだけど…。
安大きさで親子がわかるのは、ヒナを小さい段階で連れ出すカモやキジのような地上に巣をつくる鳥だったよね?
ひ普通は巣から飛び立って巣立つから、子どもがそんなに小さいわけないんだよねぇ。でも、暗くて色もよくわからないわ。
安奧の方にいるコゲラがどうも動作がとろい。それにくちばしが成鳥より短い気がする。
ひあー、翼をバタバタさせてエサをもらっている。キッ、キッはやっぱり子コゲラだったのね。
安子ガラスならいいけど、子コゲラは言いにくいね。
ひ子ゲラじゃわからないし…そうそう、そういえばこないだお母さんがコガモがいるって言い出したんで驚いちゃったんだ。
安コガモは冬鳥だから、今頃はシベリア方面のはず…。
ひそれがねぇ、カルガモの子ガモだったの。
企画・文/安西英明(普及室) |
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