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シジュウカラのさえずりに春のきざしを感じます。みなさんはどんな時に季節を感じますか? これから春に向かって、冬鳥との出会いが増えるんですって。どうしてかしら?
春が近づくと冬鳥?

イラスト/小島早恵 |
ひなこ(以下ひ)探鳥会に参加したら、レンジャクが話題になっていたわ。
安西(以下安)春が近づくと出会うチャンスが増えるからね。
ひレンジャクの仲間って冬鳥でしょ。どうしてこれから見られるわけ?
安秋に日本に渡来して冬をすごすのが冬鳥だから、秋冬に見られると思うよね。でも、この公園でも3〜4月にヒレンジャクがいたことがあるんだ。
ひえー、こんな都心の公園でも?
安冬鳥はこれから繁殖地を目指して北上するから、移動途中にいろんなところに姿を現す可能性があるんだ。
ひ身近で珍しい鳥が見られるのは、5月の連休のころって聞いた覚えがあるけど…。
安それはキビタキやオオルリなどの夏鳥が北上してくる季節の話だよ。彼らは、まだ東南アジアにいるんじゃないかな。
ひ3〜4月に冬鳥が北上していって、4〜5月には夏鳥が北上してくるってことか。
安ハンノキに冬鳥のマヒワが群れてたのも3月ごろじゃなかった?
ひそんなこともあったわね。たしか安西さんが「カワラヒワにしてはちょっと小さい」って言って、よく見たらマヒワだったのよ。
安ほかにもやぶの中でアオジと思っていた鳥がクロジだったり、「カシラダカにしては尾羽が長い」と思ったらミヤマホオジロだったのも春先だった。
ムクドリに注意

イラスト/加藤明子 |
ひレンジャクってきれいな鳥だから、私も見てみたいなぁ。
安冬鳥の渡来数や移動時期は年によって違いがあるけど、特にレンジャクは不安定で、同じ場所にとどまっていないんだ。憧れる人は多いけど、木の実を食べつくすとすぐに移動しちゃう。
ひジョウビタキみたいに冬を越す場所が決まってると探しやすいのに。
安ジョウビタキは単独だけどレンジャクは群れるから、いれば目立つ。連なる雀で連雀っていうくらいだから。
ひレンジャクってヤドリギの実を食べてそのタネをフンで運ぶんだよね。ヤドリギを目安に探せるんじゃない?
安ヤドリギが生えてる木があればレンジャクがそこでフンをした可能性はあるけど、フンをしたとしてもずっと以前のこと。今探すなら、ヤドリギに限らず実が残ってる木が目安だね。僕はムクドリをよーくチェックするようにしてる。
ひムクドリ? さっきも飛んでたじゃない。
安それってほんとにムクドリサイズだった?
ひちょっと待って、レンジャクってムクドリに似てるの?
安群れることも、体型や直線的な飛び方も似てる。飛んでると色はわからないし、おしゃれな冠も見えないでしょ。
ひ飛んでる図を図鑑で見ると…翼の先がとがって見えて、尾羽が短かくて…、ホント、空飛ぶ三角定規、ムクドリにそっくりだわ。
声にも注目
ひさっき飛んでいた鳥たちは大きさまで気にしなかったわ。レンジャクだったのかしら。
安実は、さっきの群れはムクドリでした。
ひなーんだ、ムクドリサイズだったわけね。
安大きさよりも声でわかっちゃった。
ひうーん、声も気にしてなかったわ。レンジャクだったらどう鳴くの?
安声の質では細い声。鳴き方としては短く区切らずに、のばす。
ひチーって声ならシジュウカラも出すじゃない。
安「のばす」というより「続ける」って言ったらいいかな。チリチリチリって鈴を振るように鳴くからスズドリってよぶ地域もある。
ひふーん、今はヒヨドリの声しか聞こえないよね。
安ヒヨドリより弱くて低めの声だったら、これからは要注意。ウソの可能性があるから。
ひウソに会うチャンスもあるの? 春が近づくと油断できないわね。あ、この声はヒヨドリかな、ウソかな?
安ウソじゃないよ。
ひホントのウソ?
安いやいや、ヒヨドリが弱く鳴いたんだ。ウソはヒヨドリと比べると音程が低くて、ちょうど人の口笛くらいなんだ。
ひなーんだ、残念。やっぱり聞き比べと慣れが必要ね。あっ、あそこを飛んでくのは三角形だからレンジャクかも?
安2羽だったからムクドリだと思う。まだ群れてるムクドリもいるけど、群れの分散が始まってて、ペアになってるのもいるから。
ひ冬鳥は繁殖地に帰ってから結婚するんだっけ
?
安カモは例外で冬にペアができるよね。小鳥の場合は、さえずったり求愛するのは北に帰ってからが一般的だね。
ひだから、ツグミやジョウビタキのさえずりはここの辺りでは聞けないのか。あっ、また群れが飛んでくよ、声は? …リャーリャー、キュルキュルって、またムクドリだわ。
安ふられ続けるほど、出会えた時の感激は大きくなるってものさ。
企画・文/安西英明(普及室) |
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