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バードウォッチングを始めよう

 
ひなこのお散歩鳥講座
NOTE62 5月 森の中より外がいい?
こんにちは、ひなこです。新緑が美しい季節ですね。私は、山や森にバードウォッチングに出かけたくてわくわくしています。でも、森の中を歩いても野鳥はなかなか探せないってこと、みなさんは知っていましたか?

青い鳥、ラッキー!


イラスト/小島早恵
安西(以下安)ひなこちゃん、耳をすまして!
ひなこ(以下ひ)何なに?安 笛のような音色で、のびやかな声が聞こえてきたよ。
ヒヨドリよりやさしい感じの声ね。何かしら?
どこか、高くてめだつところで鳴いてるはずなんだけど…。
高いところ…あっ、あそこ! あの木のてっぺんに小鳥がとまってる。
よし、しばらく動きそうにないから、望遠鏡でアップで見てみよう。
見せて、見せて。うん、おなかがきれいに白く見えるわ。
背中か頭は見えないかな?
青く光ってる! オオルリだわ! こんな公園でも見られるなんてラッキーね。
4〜5月は夏鳥が南の国から渡ってくる時期だから、オオルリ、キビタキ、センダイムシクイなどの山で繁殖する夏鳥が、渡り途中に身近な緑地にもたちよってくれることもあるんだ。
探鳥会で山に行った時は、なかなか見つからなかったのよ。
オオルリは山の斜面で繁殖するんだけど、木のこずえでさえずっていることが多いから森の中を歩いていると見つけにくいと思う。
そういえば山登りが好きな友達が、声はしても姿が見えないからバードウォッチングはむずかしいって言ってた。

森の中より外?

  イラスト/加藤明子
 
姿を見るには森の中?それとも森の外?
 見つける、見分ける、聞き分けるには「野鳥たちが、それぞれどんなところにいるか」を知っているとよい。
種ごとに好みのすみかを考えると、森の中は見やすいとは言えない
春から初夏は、葉が茂って姿は見にくいけど、よくさえずる時期。だから声を楽しんだ方がいいとも言えるんだけど…。
声でわかるようになるには慣れがいるでしょ。それにやっぱり姿も見たい! 森のバードウォッチングのコツってないの?
視界の悪い森の中より、森のふちや外側から探した方がいい。
ふーん、探鳥会でリーダーさんが「森の中は望遠鏡は向かない」って言ってたけど関係ある?
大アリだよ。双眼鏡でさえ森の中では使いにくいのに、双眼鏡より倍率が高い望遠鏡は、より視野がせまいから三脚で固定して見るのが一般的。森の中で動きの速い小鳥をとらえるのはたいへん。まずは双眼鏡より視野が広い肉眼でまわりを見てみるといいよ。それと、見つける、見分ける、聞き分けるためのコツを思い出して。
「慣れる、比べる、絞りこむ」だっけ?
そう。野生動物の種ごとのくらしを知れば、地域や季節や環境からそこにいるはずの種が絞りこめる。ベテランがすぐに見つけたり、早く見分けたりできるのはそのためなんだ。
くらし方の違いですみ分けてるから共存できるとも言えるんだったよね。
環境の例では、森のふちを好む鳥としてホオジロやモズ、森の外側の開けた環境にいる鳥としてムクドリやハクセキレイ、ほかにも高いところにいる鳥や飛んでいる鳥も森の中からは見えにくいでしょ。

森に出かける前に

でも、森の中でしか見られない種もいるじゃない?
そうだね。例えばキビタキは外側には出てこないから森の中で探すしかないけど、木の高さでいうと中間あたりにいるってことを知ってると見つけるのに役立つよ。
茂みの中にいるウグイス科の鳥はどうしたらいいの?
恣かげ者揩ヘしょうがない。声で気づく、楽しむをおすすめしたいけど、見たい場合はウグイスは低い茂み、ムシクイの仲間は高い茂みに多いって知ってるといい。
「慣れる」っていう点ではどうしたらいいの?
森に出かけて見にくい鳥を探す前に、公園のような見やすい場所で見やすい鳥から、「探す、見る」に慣れておくといいと思う。双眼鏡や望遠鏡を使うにも、キビタキより先にスズメやカラスを視野にとらえられるように慣れておいた方がいいんじゃないかな。
「絞りこむ」にはどんな鳥がいつ、どんなところによくいるかを知っておくことね。
そのためには図鑑は見るだけじゃなくて、解説を読んどかないと。
色や模様だけが見分けのポイントじゃないものね。ところでオオルリのオスは姿も声もいいなんて、ずるくない? 天は二物を与えずっていうけど、メスは地味だしさえずらないんでしょ。
オスはなわばりを主張したり、メスに選んでもらわないとならないんだから。
あのオオルリくんは大丈夫かしら?
さえずりはうまいと思うけど、早く繁殖地までたどりついて、いいなわばりを確保しないとメスは選んでくれないよ。
ツバメを見てたら、オスがメスより先に渡ってくるみたいだったけど、オスにはのんびりしていられない事情があったのね。

企画・文/安西英明・山本浩伸(普及室)

※ツバメのオスはメスと比べて「尾羽が細長い」「さえずる(複雑な声)」などで区別できる

注)今回からバードウォッチング案内人研修会のテキスト第3章「バードウォッチングの基礎」に関連して、野鳥の見方、楽しみ方について紹介していきます。

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