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春の到来を察知して、シジュウカラなど一部の小鳥ではさえずりがはじまっています。今回は地鳴きの聞き分け方のつづき。聞き分けがむずかしい鳥はあとまわしにして、どうしたらわかるかを知ることが大事なんだそうです。
ジョウビタキ? ルリビタキ?

イラスト/小島早恵 |
安西(以下安)ヒッ、ヒッって声しない?
ひなこ(以下ひ)すんだ声で、一声ずつ区切って鳴いてるから…ジョウビタキかしら。
安茂った林があるからルリビタキの可能性もあるよ。
ひえー、ルリビタキもジョウビタキみたいな声なの?
安そう。地鳴きはよく似てるけど、ジョウビタキはどちらかというと明るい環境が好みだから…。
ひなるほど。声や姿で判断できなくても、環境から推測できるって言いたいわけね。そういえば、公園で暗い林を残すことがシロハラやルリビタキにとっては大事って話を聞いたのがここだったわ(参照/N0TE50 2002年3月号)。でも、環境だけで鳴いている種を決めちゃうのもあぶないんじゃない?
安うん。ウグイスみたいな恣かげ者揩ナも時には日の当たる場所に出ることもあるだろうし、ジョウビタキが茂みの中にいることだってあるかもしれないからね。ただ、僕の耳にはこのヒッ、ヒッはルリビタキなんだ。
ひ何それ、どこが違うわけ?

イラスト/加藤明子 |
安僕の感じではルリビタキの「ヒ」はのっぺりしてて、比べるとジョウビタキの「ヒ」は細い声で、ピッに近い。慣れてくると感覚で聞き分けられちゃうことがあるんだけど、どう違うのかを人に伝えるのはなかなかむずかしい。
ひ探鳥会でリーダーさんが「アオジのチよりクロジのチの方がやわらかい声だ」って話してたけど、私には何がやわらかいのかさっぱりわかんなかったわ。
安アオジの「チ」はするどい感じがしないかな? 図鑑によっては金属的とか表現される。それに比べるとホオジロやカシラダカの「チ」は軽い感じ、クロジはまろやかだと思う。でも、こんな微妙な違いがわかるまでは何度も聞き比べて何年もかかったから、あとまわしでいいよ。楽しんで続けることが大事。
チ系? ヒ系?
ひうちのお母さんは、まだヒヨドリとツグミの声がわかんないのよ。
安それが普通なんだよ。ひなこちゃんだって慣れてきたからこそわかるようになったんだから。ヒヨドリだって弱く鳴くとヒヨ、強く鳴くとピーヨ、もっと強く鳴くとキーヨってかん高い声に聞こえるでしょ。のばして鳴くことが多いけど、複雑に鳴くこともあるし。
ひでも、ツグミはキュッキューって続けて鳴くからわかるんじゃない?
安たしかに2、3声続くことが多い点では、一声ずつ区切るジョウビタキやアオジとは違うけど、ヒヨドリだって、ピッピーヨとか続けて鳴くこともあるでしょ。
ひわかるつもりでいたけど、ヒヨとツグミの声の違いってどう説明したらいいのかしら。
安前回はにごった声とにごっていない声に分けたけど、今回はにごっていない声を「チ系」と「ヒ系」に分けて表を作ってみたよ。スズメのチュンチュンと比べて細い声で、カタカナでチとかツやシで表されるのをチ系、カタカナでヒやピ、口笛でまねできそうな声をヒ系。
ひヒヨドリは強く鳴かない場合はヒ系、ジョウビタキも口笛的でヒ系かな。アオジやシジュウカラのジュクジュク以外の声はチ系。でも、ツグミがよく出す声は細い声ではないし、笛のようでもないし、にごってもいないと思う。
安人によって感じ方が違うから、自分なりに比較してみるといいよ。僕はツグミの声の質はカキクケコ系だと思う。
ひ「慣れる、比べる」はわかったけど、「絞りこむ」ってできない?
安ツグミとヒヨドリは環境ではツグミの方がよく地上におりる。それと、季節で絞るのがいいんじゃないかな。
ひそっか、ツグミは冬鳥だから夏ならありえないよね。
安環境や季節もふくめて考えると参考になる。自分なりの表作りを春休みの宿題にしたら?
ひう、宿題…。
 企画・文/安西英明・山本浩伸(普及室)
注)NOTE35から(41を除く)、バードウォッチング案内人研修会のテキスト第4章「案内の内容と方法、基本種の知識」に沿って、鳥の見分け方についてのお話です。
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