声変わりはいつ?
ひ子別れは、声変わりと関係あるのかしら? 安それもあまり調べられていないと思う。 シジュウカラでは巣立ち直後までシシシシーシーってかすれ声で、親鳥に連れられているうちにさっき聞いたようなシーシーシーになって、やがて親鳥みたいにすんだ声も出せるようになるんだけど… ひすんだ声を出すと、親に攻撃されるようになるとか? 安うーん、それこそ夏の観察テーマだけど、姿や行動の変化、あるいは時期とか、子別れのきっかけはいくつか考えられるんじゃないかな。たしかにツルやハクチョウでは、子どもならではのたよりない声が春先まで聞かれる。でも、ユリカモメでは多くの小鳥のように秋以降は親子関係はないはずだけど、冬に聞かれる若い鳥の声はかわいい声が多いから、声変わりが終わっていないと思う。 ひふーん、ユリカモメはみんなしわがれ声だと思ってたわ。とにかく仲間や種によっても違いがあるから、一慨に言えないってことね。 子どもだけの"のび" 安ひなこちゃん、あそこのシジュウカラ見て。 ひえ、さっきの子どもじゃない。どうしたの? 安「腰あげのび」をしたんだ。 ひ何それ? 安よく見られるのびには、「翼あげのび」と「片側のび」の2通りがある。それとは別に、子どもの段階で見られるのびが「腰あげのび」なんだ。これを巣立ち後の幼鳥で見たのは、僕は初めて。 ひえーっ、30年もバードウォッチングしてる人でも初めてなんてことがあるの? 安もちろんさ。飼い鳥をヒナから飼った人は見たことあるはずだけど、鳥は巣立ち前の段階からさかんにのびをする。それが体の間接をきたえることになると考えられるんだ。 ひ赤ちゃんのハイハイみたいなものね。 安巣立ち後や成鳥でも翼あげのび、片側のびはしばしばするけど、腰あげのびは腰の強化という効果が考えられていて、「巣立ち後はふだんの運動がこれにかわるので消滅する」って本に書いてあった。 ひなるほど、そういう子どもならではの行動がいつまで見られるかっていうのも観察テーマになるわけだ。 安僕もきちんと調べてるわけじゃないんだけど、いろんなテーマがあると、どんな鳥でも気になって楽しいことはまちがいないよ。 ひ子どもは飛び方がヘタだったり、動作がぎこちなかったりするから、成鳥と行動を比べるってテーマもあるね。 安カラスなどの大型の鳥では、巣立ち後しばらくして親と変わらない飛び方になっても、着地はヘタな気がする。「親鳥と同じ行動が、いつごろからできるようになるか」というのも観察ポイントだ。いずれにせよ、巣立ち後の腰あげのびは見たことなかったから、まだ、親鳥が近くにいる段階かもしれない。 ひでも、きっとくわしく調べられていないと思うから、巣立ち後もしばらく腰あげのびできたえてる奥手の子どもだっているかもよ。
企画・文/安西英明・法月稚津余(普及室)