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やって来ました21世紀!今年も鳥といっぱい会えますように。さて、どうやって鳥を見分けるかの3回目。前回は目立つ模様から見分けましたが、今回は野鳥の見られた「環境」から、種の見当をつけたり絞り込んだりするポイントを教えてもらうことにしました。
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| イラスト/小島早恵 |
古巣の見分け方
安西(以下安)そこに葉を落としたエゴノキがあるよね。枝の部分を見てごらん。
ひなこ(以下ひ)あっ、鳥の巣?
安キジバトの古巣だと思うよ。
ひへぇ! どうしてすぐにわかったの?
安野鳥を見つけたり、見分けたりする時に、地域、季節、環境という条件から、まずそこにどんな鳥がいる可能性があるかを想定できるといいって話をしたよね。
ひ「慣れる・比べる・絞り込む」の「絞り込む」ね。
安そう。身近で最も普通に見られる古巣がキジバトだから、すぐピンときたんだ。キジバトは身近な環境でも数が多いし、木の枝に巣をかけるから葉が散った時期になると目にしやすいんだ。
ひうーん、私はピンとこないわ。身近ではドバトの方が多いんじゃない?
安ドバトの原種は外国産のカワラバトで、崖に巣を作る習性が残っているから、巣は建造物のすき間を代用していて、木に巣を作ることはないんだよ。
ひなるほど、同じハトでも巣の場所が違うのね。でも、キジバト以外の巣の可能性もあるでしょ?
安うん。キジバトだとわかるまでの識別ポイントを整理すると、まず木の枝という「場所」、次にハトサイズの鳥が座れる「大きさ」、さらにキジバト特有の薄い皿型で、あらく枝を組んであることなど。
ひ場所や大きさ、形や巣材で何の巣か見分けるのね。
姿が似ていても環境で見当がつく
安あのアカマツの下に「環境」で種を絞り込める鳥がいるよ!
ひあのノコノコ歩いてる鳥ね。えーと、スズメくらいで、胸に斑点があって…。
安何か動作で特徴はないかな。
ひ尾羽を上下に振ってる。じゃあセキレイの仲間かな?
安そうだね。名前は『新・山野の鳥』(本会発行)だと29ページに出てるよ。
ひこの中でセキレイ科の鳥って…ビンズイだ。こんな町中でもいたの!?
安解説を読んでごらん。図鑑って絵だけ見てる人が多いけど、僕は先輩から図鑑や読むものだって教えられたよ。
ひビンズイの解説は、と。「秋冬は低地の松林などに移動」するのか。本当だ、季節と環境まで書いてあるから、種を絞り込むには解説を読んでおくといいね。
安同じ仲間のタヒバリと姿かたちがよく似てるけど、タヒバリは田んぼや河原などの水辺にいる。きちんと識別して種を決めるにはもう少し観察した方がいいけど、さっきヅィーって声が聞こえたから、ビンズイだと思う。
ひビンズイだからズイーね。
安なるほど、それは声の覚え方としていいかもね。
わかったと思っても…
ひあっちの池にも行ってみようよ。ほらっ、ユリカモメが飛んでるよ!
安本当だね。でも、どうしてすぐわかったの?
ひそっか、私もいつのまにかこの池近くに来ればユリカモメだって絞り込んでいたわ。
安慣れてきた証拠だと思うけど、慣れてくると一目、一声でなんていう鳥かがすぐにわかっちゃうから、案内人としては注意が必要なんだ。
ひえー、なんで? ほめられたと思ったのに。
安案内する時、どうして名前がわかったのか、つまり識別根拠の説明が省かれると、初心者には不親切になることがある。細長い翼でゆったり羽ばたいているなどの点から、まずカモメの仲間ってことが先にわかって、次に環境条件からユリカモメという判断をしたはずなんだ。
ひふむふむ。その名も入り江カモメ、入りカモメからユリカモメになったって由来を聞いて、内陸ならユリカモメって覚えてたんだけど。
安名前の由来と環境を結び付けるのは印象に残ってよかったけど、識別の順序からすると、カモメの仲間はどうしてそんな特徴を持っているかってことが先かな。
ひ例えば? 安カモメの仲間は細長い翼をしてるけど、どうしてだと思う? 開けた環境で飛びながら採食するというくらしを考えてごらん。
ひうーむ、短いと飛ぶのが大変そう。
安翼が短いとしょっちゅう羽ばたかなくてはならないし、太ければ強風の時困るよね。
ひなるほど。見分けるポイントのワケまで考えてみると、特徴を忘れないわ。
安ところで最近気になってるんだけど、時々セグロカモメを内陸で見かけるようになった。環境による絞り込みは決定打ではないし、記録に残すような時はきちんと種の識別をした方がいいから、あのカモメももう少し観察してみよう。
ひえーと、カラスより小さいからユリカモメだと思う。
安そうだね。セグロカモメならもっと大きいと思うけど、見た目の感じだから間違いもあるかもしれない。赤いくちばしを確認しておこう。
ひ環境で見当がついても、一つの種に絞り込むには決め手が要るのね。
安自分で楽しむ分にはだいたいでもいいけど、記録となると識別根拠が不明だと検証のしようがないと思うんだ。それとバードウォッチングの案内では、その場でわかることよりどうしたら見分けられるかという「わかり方」を伝えることが大切だよ。
ひ結果より過程が大事なんだね。うちのお母さんも、今年はテストの点数より、がんばった過程を見てほしいものだわ…。
企画・文/ネイチャースクール
注)今回はバードウォッチング案内人研修会のテキスト第4章「案内の内容と方法、基本種の知識」に沿った話です。
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