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ひなこのお散歩鳥講座
NOTE25 12月 あなたはだれの親せき?
早くも師走。そろそろ年賀状を書かなくちゃ!友達と先生と親せきと……この際、きちんと分けて住所録を作ろうかな。たくさんいる鳥の種類も、分けて考えれば分かりやすいよね。ということで、先月に引き続いて「分類」について聞いてみることにしました。

イラスト
イラスト/小島早恵
尾羽フリフリが共通点

ひなこ(以下ひ)あそこの芝生にハクセキレイがいるよ。何を食べてるのかしら?
安西(以下安)セキレイの仲間は、冬でも主に虫を食べてるはず。人の目にはふれにくくても、冬を越している虫がいるということだね。
セキレイって水辺の鳥のイメージだけど、ハクセキレイは都会の公園でも見られるのね。
キセキレイは河川の上流、セグロセキレイは中流、ハクセキレイは下流を好む傾向があって、特にハクセキレイは水辺を離れてもいいらしい。ただ、開けたところが好きなので、林にはいないはずだよ。
セキレイって、どれも長い尾羽をフリフリしながら歩くからわかりやすいよね。
セキレイ科に分類される鳥でも、タヒバリやビンズイの尾羽はさほど長くないけど、上下に振る点は共通してる。西日本でまれに見られるイワミセキレイは横に振るけどね。
へー、どこの世界にも変わり者っているのね。ところで、タヒバリはセキレイ科なのに、ヒバリって名前はやめてほしいわ。
僕に文句言われても困るんだけど、たぶん田んぼによくいるヒバリに似た鳥って意味で名付けられたんだと思う。名前が先にあって、後に共通点が調べられ分類されたわけだから。

仲間の分け方

セキレイ科の他にも、ヒタキ科、カラス科、ツバメ科とかスズメ目の鳥って多いわよね。
「科」という分類の単位をまとめたのが「目」だって前回話したけど、ヒトは何目か覚えてる?
霊長目。えーと、サルの仲間で約200種いて、ヒトはその中のヒト科だったよね。
そうそう。そして目をまとめたのが「綱」という単位。一般には「類」って呼ばれる。類をまとめたのが「門」だ。ヒトは脊椎動物門の何類だったかな?
ほ乳類でしょ。鳥は鳥類。両方とも前身がは虫類で、そのまた前身が両生類、魚類だったわよね。
そう、五億年におよぶ脊椎動物の進化の結果、ヒトが生まれたんだ。ほ乳類はモグラなどの食虫目、ネズミなどのげっし目というようにおよそ20目に分けられる。例えば、イヌやネコの分類はわかるかな?
えー、お乳で子育てするからほ乳類だってことはわかるけど……。
食肉目という仲間の中にイヌ科やネコ科がある。鳥類では約9000種の類縁関係がおよそ30目に分けられるんだけど、世界的に見てスズメ目の鳥が約60%を占める。
スズメの仲間が多いってこと?
“スズメの仲間”と言った場合、目で言えばスズメ目、科ではハタオリドリ科、科をさらに分けた属の単位ならスズメ属を示す。スズメ目だと、日本でも30科180種にもなる。ちなみに、日本ではスズメとニュウナイスズメ、最近見つかったイエスズメの3種がハタオリドリ科。世界では約200種いて、さらに約15種のスズメ属に分類される(スズメ属をハタオリドリ科から分けて、スズメ科とする説もある)。

スズメ目の共通点は?

カラスって、大きいのにスズメ目なの?
スズメ目に小さい鳥が多いのは確かなんだけど、例外としてカラス科に体が大きな種がいる。オナガやカケスはハトサイズ以下だけどね。
それじゃあスズメ目の共通点って何かしら?色もかたちもさまざまだし、動作だって科によって尾羽を振るのから、おじぎするのまでいろいろだよね。
近年始まった遺伝子の研究によって改められる可能性はあるけど、これまでの分類は骨格のような体の基本的構造の違いを根拠にしている。外見の姿かたちはそれぞれのくらしに応じてさまざまに進化していても、基本的な体のつくりは簡単に変わるもんじゃないという考え方だ。
イラスト
イラスト/加藤明子
スズメ目の体の構造は?
例えば、鳴管筋という鳴くための器官が5〜8対と多いので多彩なさえずりができるとか、後ろを向いた1本の足指が活発な運動を可能にしているなどがある(参照/NOTE15「死体をいかす」1998年12月号)。
コゲラは小さいけど、足の指は前2本、後ろ2本だからスズメ目ではないわけだ。
一生のほとんどを飛んでくらすアマツバメは、足指は弱くて4本とも前向きだから、ツバメ科とは類縁関係は離れている。というか、ツバメ科は飛んでいる虫を飛びながら食べるというくらしに応じて、アマツバメに似た体型になったと考えられる。スズメ目の行動で共通してるのは、間接頭かきかな(参照/NOTE21「好奇心でゴーゴー!!」1999年7月号)。
分類って、進化や共通点を考えるにはおもしろいけど、案内人にも必要な知識なの?
見分ける時に、何の仲間かわかると対象をぐっとしぼりこめるでしょ。それにムクドリを紹介する時、キュウカンチョウの親せきと言えば親近感がわくかもしれない。カワラヒワならカナリアの親せきとかね。
へー、何となく似てるとは思ってたけど、キュウカンチョウってムクドリ科なんだ。カナリアはアトリ科か。ふんふん、太めのくちばしが共通だね。

※近年、ほ乳類の分類は「霊長目」→「サル目」、「食虫目」→「モグラ目」、「げっし目」→「ネズミ目」、「食肉目」→「ネコ目」などに改める動きがあります。

企画・文/ネイチャースクール
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