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バードウォッチングを始めよう

 
ひなこのお散歩鳥講座

あけましておめでとうございます!ひなこです。
私の家は町の中だし、庭も広くはないんだけど、えさ台をおいたらいろいろな鳥がきはじめたので感激。今日は安西さんを家にご招待して、おせち&おとそ付きのバードウォッチング!ゼイタクでしょ。

近くで、じっくり見てみると…

ひなこ(以下ひ)今日はまだシジュウカラの夫婦がこないなあ。
安西(以下安)なんで夫婦ってわかるの?
え、だって、ネクタイ模様の太い雄と、細い雌がヒマワリの種を食べに来るんだもの。
なるほど。近くで楽しめるえさ台ならではの発見だね。でも小鳥の場合、冬も夫婦関係が続いているかどうかは疑問だな。夫婦や親子の関係は春夏の子育てシーズンだけという種類の方が多いらしいから。雌雄が常に一緒に行動しているとか、夫婦らしい行動が観察できるかがポイントなんだけど。
夫婦らしい行動って?
例えば、シジュウカラの夫婦では、雄が雌にえさをプレゼントする。でもこの行動、求愛給餌って呼ばれるんだけど、見られるのは春先からだな。
あ、えさ台にメジロがきた!柿を食べてるね。メジロはどう?やっぱり春にならないと夫婦かどうかは分からないの?
メジロやキジバト、それにカラスの仲間は夫婦関係にある二羽はお互いの羽づくろいをする。「相互羽づくろい」って呼ばれる行動で、僕はメジロやカラスでは、冬でも相互羽づくろいをしているのを見たことがある。だから、彼らの場合は夫婦関係が続いているものがいると思っているんだ。
鳥の夫婦関係もいろいろありそうね。あっ、メジロったら、ウグイスをおっぱらっちゃった。メジロは小さいのに、結構、気が強いんだから。
えさ台ではじっくり見られて、種類ごとの習性の違いや、個体ごとの性格までウォッチングできるんだよね。同じ種類でも、性格が違う個体がいるかもしれないよ。個体識別をして性格を見極めて楽しんだり、同じ個体がどのくらいえさ台に依存しているかを調べたりしている人もいるしね。
えっ、個体識別って、許可をとって捕まえて、足輪をつけないとわからないんじゃないの?
例えば、スズメには頬と顎に黒い斑がある。これはスズメという種の特徴として共通しているんだけど、一羽一羽をよーく見ると、その黒い斑の大きさや形が微妙に違っていたりするんだ。
えっホント? みんな同じだと思ってたわ。
例えば、その個体とわかりやすい特徴がある一羽をスケッチして名前をつけておくんだ。同じ種でも毎日えさ台に来るもの、たまにしか来ないもの、気が強いもの、弱いものなどいろいろいるかもしれないよ。


えさをやるにはよく考えて

うちのおばあちゃんは二階のベットからもかわいい小鳥が見られると喜んでいたし、おかあさんは都会にもこんなに鳥がいるのねって驚いてたわ。
そう、いろんな人が野生生物に気付いたり、楽しめるという点でえさ台は意味があると思う。でも、人がえさを与えることには、気をつけなくてはならない面もあるんだよ。
えっ、どうして?
タンチョウのように給餌によって絶滅を免れた鳥もいるけど、基本的には人間がえさをやらなくても、いろんな種類の鳥がそれぞれの食物をとることができる、多様な自然環境が守られることが理想だと思う。
そっか、種類によって食べ物が違うんだから、人間が与えるものを食べない鳥もいるわ。
例えば、モズはどう?
モズは、冬も虫や小動物を食べているのよね。
シジュウカラだって、春になったらヒマワリのタネは食べに来なくなると思うよ。多くの小鳥は虫をえさに子育てするからね。
だから、「えさ台でえさをあげる時期は秋冬がよい」って言われるのね。
もし小鳥が虫を食べなくなったら、虫が増えすぎて大変なことになるんじゃないかな。
野生の習性が変わったら、自然界はつながっているからいろんな影響があるかもしれないのね。
冬の間、人からえさをもらっているハクチョウやカモたちも、シベリアに帰れば自分たちでちゃんと自然のえさを食べているはずだから、えさをあげるくらいで習性は変わらないという人もいる。実は、僕は春になってもえさをおき続けて実験したことがあるんだ。
どうなった?来た?来なかった?
それがさ、子育てシーズンになったら、小鳥たちは見事にぱったり、こなくなった。
ふ〜ん、やっぱり春には虫を選ぶのね。
でも、そこは自然が豊かなところで、虫も多かったからね。虫が少ない町の中で試したら違う結果になるかもしれない。生物の基本って、人もそうだけど、できれば楽をしたいからね。
えさ台のえさで子育てしちゃったら、ヒナはちゃんと成長できるのかしら。
人が与えるものってだいたい植物質でしょ。植物質だけで子育てできるハトのような例外もあるけど、多くの種ではヒナは育たないよ。

えさを与えるっていえば、ニホンザルが餌付けされて、農業被害が増えたという話も聞いたこともあるわ。鳥でも、ドバトやカラスのように増えすぎて問題だって言われるけど、やっぱり人間と関係ありそうね。
ドバトはフン害で嫌われるけど、一方でたくさんの人がえさをやってる。カラスは雑食性だから、人が出すゴミで増えたという部分があるよね。特定の種だけが増えてもよい自然とは言えないんだ。やっぱり、さまざまな種が環境ですみ分けし、食物で食い分けしていける多様な自然が大切なんだと思うよ。えさ台で鳥に関心を持ってくれた人たちが、種ごとにくらし方が違うことに気づいて、そこまで考えてくれると嬉しいな。

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