第34回(2008年2月号) 「足跡から、鳥の名前が分かりますか?」
鳥の足指は4本で、1本だけが後ろを向いている(後趾)のが普通ですが、チドリ目チドリ科などは前3本のみが多く、カッコウ目など2本が後ろ向き、アマツバメ目アマツバメ科など4本とも前向きの鳥もいます。スズメ目に分類される小鳥のように大きさや形が似ている種が多い場合は、種までは特定しにくいのですが、スズメ目ではホッピング(両足を揃えて跳ねる)が多いので、ウォーキング(左右の足を交互に出す)ならヒバリ科・セキレイ科・ムクドリ科などに限られます。また、ヒバリ科やセキレイ科のタヒバリ類は後趾の爪が長いとか、キジ科の足跡はカラス類より指が大きく開くなどの特徴も見分けに役立ちます。
『フィールドガイド日本の野鳥』の増補改訂版(2007年10月発行)では、行動の見分け方に加えて、古巣・卵・羽・フンやペリットなど痕跡の観察ポイントにも触れるようにしました。それぞれに十分なスペースを割けたわけではないし、名前すなわち種まで絞り込むのは難しい場合も多いのですが、「分かること」より前に「分かるためにはどうしたらよいか」や「楽しみ方」が重要と考え、さまざまな視点を紹介しました。なお、水掻きがある鳥では前3本指の間に2枚の水掻きが普通ですが、ペリカン目では4本指の間に3枚の水掻きがあり(かつて全蹼【ぜんぼく】目と呼ばれたのはそのため)、サギ科やシギ科・チドリ科にも小さな水掻きがある種がいます。