第32回(2007年12月号) 「鳥の年齢は見分けられますか?」
ダウンのような軸がない羽毛が綿羽、1本の軸を中心に膜のように広がる羽毛が正羽で、ひなが孵化してから最初にまとう正羽が幼羽です。幼羽をまとった鳥を幼鳥と呼びますが、スズメのように幼羽は色が薄いなどの特徴があっても、巣立つとすぐに成鳥と変わらない大きさになるのが一般的です。秋までに換羽すると第1回冬羽、続いて翌年春に換羽すると第1回夏羽と呼び、第1回冬羽で全身の羽が成鳥と変わらない羽色になるスズメやヒヨドリのような種と、上図のアカハラのように翼などの一部に識別可能な幼羽が残ることで、若いことが見分けられる種がいます。ウミネコでは第3回夏羽を経てから翼端の白斑、くちばしや足の色も含めて成鳥の姿になるものが多いようです。
換羽の仕方はまだ不明な種もありますが、仲間や種でほぼ決まっているようです。部分的な換羽もあるので、まず、どこにどんな羽が位置しているかを知っておくとよいでしょう。幼羽のチェックに役立つ大雨覆や中雨覆は、スズメでは翼の2本の白線となって見える部分です。自然界では、繁殖できるようになるまで生きのびる方が少ないので、冬に出会う若い小鳥たちは寒さや食物不足というサバイバルの最終段階を迎えており、春まで生き残れた一部が子育てに加わることになります。また、学習能力がある鳥たちですから、一冬を経て学習や経験を積んだ個体には何年も生きているものもいるでしょうが、老成するより先に動きが鈍くなれば、補食されるものが多いはずです。