第29回(2007年9月号) 「野鳥の大きさはどうやって測るのですか?」
スズメでも伸びをして翼を広げた時や、寒い時などに羽毛を膨らませていると大きく感じます。カラスサイズの鳥でも、遠ければ点にしか見えません。ツバメは翼や尾が長いので、飛行中は大きく思えますが、体重はスズメの半分ほどだし、同じ鳥でも開けた場所にポツンといると実際より小さく見える傾向もあります。身近な鳥を比較の基準にするにも、さまざまなシチュエーションを経験して慣れることが必要です。全長は、鳥を仰向けに寝かせてくびを軽く伸ばした状態で測定するために測定値に差異が生じやすく、雌雄や亜種や個体による違いもあるので、図鑑に記された数値も、目安の一つに過ぎません。
秋に発行予定の『フィールドガイド日本の野鳥』の改訂では、スズメの全長は14.5cmと修正しませんでした。海外の図鑑では違う数値も記されていますが、日本での測定値では、『野鳥便覧*』による135〜148mmを否定するデータは見つからなかったためです(平均値144mmとして14.5cmにしてある)。学術上は全長より誤差が少ない測定が好ましく、上記のスズメの場合は、嘴峰(嘴の長さ)10〜12mm、翼長(静止時の翼の長さ)65〜75mm、跗しょ(かかと〜足指の付け根まで)16〜18mm、尾長50〜57mmなどの測定値が記されていますが、データによって違いがあります。