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テキスト:松田道生(日本野鳥の会評議員)
:中村 聡(日本野鳥の会会員室)
どうしたら野鳥に出会えるのかしら。なかなか見つからないけれど・・・大丈夫です。見つかるのもまずは気の持ちようから。野鳥はいつでも、どこにでもいるものだ、と思いましょう。実際、皆さんのすぐ近くでも多くの野鳥たちがくらしています。つまり、
「意識して見る」ということが大切。
ここでは見つけるコツを紹介します。
公園での調査データを分析してみると、鳴き声による発見がほとんどで、姿での発見は池のカモ類や芝生にいる野鳥に限られることがわかりました。つまり、まずは
「耳を澄ませること」が、野鳥を見つける最も基本的な方法
です。
野鳥を見つける基本的な方法には、「肉眼で探すこと」もあります。
積極的にキョロキョロしてみましょう。地面をがさがさ歩くキジバト、木の枝をわたるシジュウカラ、木の幹をのぼるコゲラ・・・野鳥の動きにきっと気づくはずです。
野鳥たちには好きな場所があります。こんなところにいそうだ。
推測してそこから探してみましょう。
とある公園では、次のような場所を探すと、きっと出会えることでしょう。
公園以外の環境では、どんな場所を探したらよいのでしょうか。環境別に紹介します。
写真中の矢印(→)と番号は出会えるチャンス大
のポイントと野鳥を示しています。
どうしたら見た野鳥の名前がわかるのかしら。なかなか決められないけれど・・・チラッと見ただけでも、チッと一声鳴いただけでも識別してしまうベテランには、びっくりさせられますね。ですが、どんなベテランも最初は初心者。
要は経験の積み重ね
なのです。ここでは、見た鳥がわかるようになるヒントをご紹介します。
見分けるコツの第1歩は、「大きさ」をつかむこと。
身近にいるスズメ、ムクドリ、キジバト、ハシブトガラスの4種を「ものさし鳥」として覚えましょう。スズメと同じぐらい、ムクドリとキジバトの中間ぐらい、というようにして観察すると、後で図鑑を使って名前を探すときの一助になります。図鑑には、その野鳥の大きさが書いてあります。
スズメ(全長14.5cm)
ムクドリ(全長24cm)
キジバト(全長33cm)
ハシブトガラス(全長56.5cm)
大きさのほかにも、
「からだやくちばしなどの形」はどうなっているか、「目立つ色や模様」はないか。よく観察しましょう。
同じ黄色っぽい鳥でも、メジロとカワラヒワとでは、大きさ、くちばしの形、模様がまったく違います。
メジロ
カワラヒワ
その
鳥がいる環境や季節も、「見分ける」カギになります。
例えば、よく似たキビタキとジョウビタキ。キビタキは東南アジアから渡ってきて日本で繁殖する夏鳥で、見られるのは主に4〜10月、一方ジョウビタキは越冬のためロシアから渡ってくる冬鳥で、見られるのは主に10〜4月です。また生息する環境も異なり、キビタキの場合、繁殖期や渡り途中には主に木の茂った林内、ジョウビタキは林縁や開けた場所で見られます。
キビタキ
ジョウビタキ
「見分ける」時に注意したいのは、少し観察しただけですぐに図鑑で名前を調べようとしてしまうこと。早く名前を知りたいという衝動にかられる気持ちはわかりますが、まずここは
じっくりと観察して特徴などをつかむようにしましょう。
そうでないと、調べている間に飛び去ってしまうかも知れませんよ。
自然のなかに行ったら3分間、耳を澄ませてみましょう。鳥の声のみならず、風の音、虫の声など自然の音に気づくでしょう。
野鳥の声を人の言葉に置き換えた
「ききなし」も野鳥の声を楽しみながら覚える良い方法
です。ただし、「ききなし」は節や雰囲気を覚えるのには適切ですが、音色は伝わりません。CDやネットで流されている野鳥の声を聞いて、予習をしておくといいでしょう。
見分け方と同じように、
同じ仲間はまずよく聞かれる種類の声を覚え、それを基本に音の高低やテンポなどを比較して覚えるとよい
でしょう。
録音すると何度も再生が可能なので、さらに声を覚えることができます。ポータブルなメモリ録音機を利用すれば比較的簡単に
野鳥の声を録音でき、楽しみながら覚えられます。